6/24 開催【第4回みんなの上映会 イベントレポート】 vol.1
2022/7/20
【おうちで過ごす時間を「楽しい」をつくる時間にしませんか? 】
本記事は、2022年6月24日(月)にYouTube配信にて行われた、
【みんなの上映会withドワーフ】のイベントレポートです。
当時の配信やアーカイブを見逃した方はぜひご覧ください!

あなたのこま撮り、みせあいっこ。みんなの上映、with ドワーフ。
本イベントは、皆さんからオリジナル作品を募集し、 みんなで一緒に上映をみましょう、というYouTubeの配信企画です。
今回は『みんなの部門』と『チャレンジ部門』
2つの部門を設けました!
さらに、こま撮り作品であればOKの『みんなの部門』ですが、今回、テーマを設けてみました!テーマは『カラフル』です。
そして『チャレンジ部門』。テーマは『ジャクジャク』です。
上映には、ディレクター合田経郎、そしてゲストに、おそ松さんEDこま撮りなどを手掛けてきている、ドワーフの鬼才、青松拓馬監督を迎えました。
2022年4月25日〜2022年6月12日に募集期間を設け、
今回は10作品のご応募がありました。
”おうちじかんたのしいおじかん” をみんなでつくった思い出を振り返ります。
* * * * *
『みんなの部門』から5作品、『チャレンジ部門』から2作品をご紹介!
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作品No.1『mermaid』
投稿者:藤桃 さん

【 みどころ 】
“人魚姫が異なる選択肢をとっていたら”をテーマに制作しました。
プラ板やビーズなどの透明感のある素材を使って人魚姫の世界を表現しようとしました。
合田:儚い美しさがあって良いですね。半透明なものって案外使いにくい素材だと思うので。
青松:そうですね。
合田:すごくチャレンジングな作品ではないかと思います。でも、もうちょっと続きも見たい!っていう感じもしましたね。
─ ぜひ続きを作って欲しいですよね
青松:うんうん

【 質問 】キャラクターの動き方で最も気にかけていることはなんですか。ご回答、よろしくお願いいたします。
青松:キャラクターの性格とか、キャラクターの心持ちがどういうことかによって、せかせかした性格の人なのか、興奮している人なのかとかが動きに影響しているかなと思います。内面から考えることが多いかな、という感じです。
合田:うんうん、そうですね。藤桃さんもそうですし、セリフがなくて表現するのもアニメーションでは一つの手法かなと思うんですけど、そういう意味では動きで気持ちが伝わるようにというのは、なんかやりがいがあるよね。
青松:うんうん
合田:気持ちが伝わるにはどうしたらいいのかなっていうので、考えることが多いですね。

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作品No.2『カメレオン』
投稿者:飯田二歩 さん

【 みどころ 】
画用紙で作成したカメレオンで撮影して、AfterEffectsでカメレオンの型を切り取ってカラフルにしました。
合田:うーんカラフル!カラフルでした!飯田さんは前回、カニが出てくる作品を送ってくれまして。生き物の動きとかが気になるんだな、と思いました。AfterEffectsも使えてすごいです。
青松:はじめに見た時はコマ撮りかな?と思ったんですが、メイキングを見てなるほどと思いました。ああいうマスクの使い方もあるんだなと。色を変えるだけでなく、模様を映してみたり、空を映してみたり色々やりようがあるな〜と思って見ていました。

【 質問 】今回、私は四足歩行でのコマ撮りをしましたが、お二人は四足歩行でのコマ撮りをしたことがありますか。何かコツとかがありますか。
合田:ある?
青松:うーん、一回犬のキャラクターをやりました。コツというか、僕はアニメーターではなくお願いをするだけなんですが...。犬だったら犬らしく、猫だったら猫らしく、足の動きがどうなのか、背中から動いているかどうか...いろんな動物の動きをコマで送ってみれば、見えてくるものがあるのかなと思います。
合田:割と実際の動物の動きを参考にすることが多いのかなと思います。僕なんか、キリンっぽいやつとか、ヒョウみたいなのとか、ロボット犬みたいなやつとか色々やってますけど、アニメーターの方にお願いするときに共通言語とするのは「野生のキリンみたいに」とか。「〜〜みたいに」っていうのを引き合いに出して、それを共通イメージにすることが多いですね。

─実際にそのものの動きを参考に、動物らしい動きを作っていくって感じですかね
合田:そうだね。でもなかなか面白いモチーフだと思いますね、色のつく動物。
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作品No.3『おばあちゃんと撮りました。』
投稿者:Y.K. さん

【 みどころ 】
やっつけるところ
合田:本当におばあちゃんと撮ったのかな?一瞬チラリと手が...手が見えた気がしましたけど、あれはやっぱりおばあちゃんなのかな。
─ おばあちゃんなんですかね?
合田:ね。なんか自由でいいですね。
青松:うんうん
合田:最初どんどん傾いていくかな?どうなっていくんだろうか?おっ軍団が来たぞこれは繋がったら大変なことになるぞと思ったら、やっつけるということで...。驚きの展開が面白かったです。

【 質問 】アヌシーの天気はどんな感じでしたか?
合田:なんだって?
─SNSでも発信していたのですが、ちょうどドワーフのプロデューサーがフランスのアヌシー国際アニメーション映画祭に行ってたということで、質問をいただきました。
合田:アヌシーは大変天気が良く、と言いたいところなんですけど(笑)合田も青松もアヌシーには行ってなくて。現地からのレポートを日々見てるというだけでした。
─ 聞いたところによると、カラッと晴れた日ももちろん多かったようで、と思っていたら雨が降ってきて、天候が崩れた日もあったようなんですが、基本的に天気が良さそうでしたよ。
合田:アヌシーのアニメーションフェスティバルは四大アニメーションフェスティバルの1つで有名なフェスティバルなんです。アニメーションを作っている人や好きな人が世界中から集まっていて、行くと、俺も世界中のアニメーションを作ってる人の仲間なんだと思って楽しい気持ちになりますので、皆さんもぜひ作品を作ってアヌシーに行っていただければと思います。

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作品No.4『サプラ〜イズ』
投稿者:A.K. さん

【みどころ】
塗り分けたところ
合田:さっきのおばあちゃんと作ったやつ、タワーになってた同じ子が出てきた感じしますね。連作なのかな。
─ そうかもしれないですね。あの三角の子が。
合田:三角の子がまた出てきましたね。これはおばあちゃんとは違う、家族での応募かもしれないですね。塗り分けたってなんだろう。あのカードを塗り分けた?
─ そうですね。ちょうどA.K.さんからの質問にも関係するかもしれないんですけど、カードをいっぱい描いてくれてそれの色の塗り分けをするのが大変でしたと。

【 質問 】色をいっぱい使うのは大変でした。青松さんはどうやってキレイな色の組み合わせを考えているんですか?
合田:確かに。
青松:そうですね。なんとなくベースの色があって、黄色とピンクなんですけど、それをどこに置くか決めて、あとを決めていく。伝わりますかね。
合田:ここにピンクの顔の子がいますけど、まず最初に顔をピンクと決める、じゃあ体は何色だろうって色を置いておくってことですか。
青松:そうですね。
合田:好きな色が黄色とピンク?
青松:そうですね。黄色とピンクの色が好きというより組み合わせが好きなんです。この子はちょっと違いますけど。
合田:黄色がないけれども。
青松:ないけど。まず黄色とピンクのやつを作って、横に並べて、違う色を足していく、みたいな。
─青松さんの考えのベースには黄色とピンクが常にあるってことですか?
青松:そうですね。
─おお。
合田:ほーう。
─それは好きだからって感じですか?
青松:それもあるんですけど、赤と青と黄色があって、その隣にピンクがあって、被らない色を置いて行くっていう。で、まず、黄色とピンクをおくという。わかります?
合田:それが自分的主役カラーなんだ。それじゃあ、自分にとって主役級の色を持っておくと色を探して行くのが早いんだ。
青松:そうですね。先に決めちゃう。赤って決めて、ここと、ここと、ここは赤。だいたい感覚で先に決めて、横は違う色を置いていく。
合田:そうだよね。ああいうの難しいよね。あ、しまった!暖色系集まっちゃった!ってことが起こったりするし。なんか赤いのが並んじゃったみたいなことが起こったりしそうですけど、まず好きな色をいいとこに置いて、あとは何を入れていくか。
─ 全体の中でのバランスで、最初にメインになる色、使いたい色を置いて、組み合わせやバランスをどんどん考えていく。パズルみたいにですね。
青松:うんうん。そうですね。自分のやり方はそんな感じです。合田さんは何か色彩についてありますか?
合田:うーんえっと、昨今デジタルで色を探れるので、それはほんと色探しについては便利だなと思うんですけど...なぜかその、黒目が青いっていうのが、何かしらのコンプレックスかわからないんですけど。目が青いっていうのが好きで。それを置いた時にしっくりくるかっていうのを、最終的にはそういうところに行っちゃいます。不思議ですね。でも割と自分的には現実的にありそうなものとして色を選んでるって感じが多いかもしれないですね。

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作品No.5『週末』
投稿者:ゆっきぃ さん

【 みどころ 】
晴れ
合田:ん!?
青松:!!
合田:2秒!?しかもコマ撮りなのか...コマ撮りなんだろうな。ちょっとずつカメラを移動させていってるのかな?もっかい見てみてもいいですか?
ーーもう一度週末を上映ーー
合田:速い!短い!よっぽど空が綺麗で気持ちよかったんでしょうね。あのTシャツはよそのお家のものだったんでしょうか。
─ そうなんでしょうか?
青松:それだったらちょっとわかります(笑)撮りたくなる気持ち。
合田:今日はなんだか気持ちがいいな〜と思って、おいおいあのTシャツなんなんだ〜!?ずいぶんリンクしてるぞ!?と思って撮っちゃおうかなっていうのは、なんかそこで高ぶる気持ちはわかる気がしますね。でも、人のおうちの洗濯物だぞ!っていうのも若干気になるっちゃ気になるね...
青松:うん...

【 質問 】一番好きな食べものはなんですか?
合田:なにっ!?
青松:ゆっきぃさんは何か好きな食べ物あるんですかね?
─ ゆっきぃさんいらっしゃいますかね?もし、いたら教えてください。
合田:うーん、なんかありますか?
青松:僕は焼肉ですね。
合田:そうか。焼肉ね。カルビくんでもお馴染みのね。みなさん、カルビくんで検索してください!
ーー青松監督、『ニクいよっ!カルビくん〜煙が目にしみる〜』はこちらから!
合田:もう言うと自分が寂しくなるんですけど、しらすおろしが好きです。なんかさっぱりしすぎててガッツがない人みたいなんですけど...。
─ 暑いですもんね。夏良いですよね。
合田:そうですね。(青松さんへ)お豆腐熱は?
青松:お豆腐食べます。
合田:毎日?
青松:ほぼほぼ毎日。週に2、3回。
─それは健康のために食べてるんですか?
青松:いやいや、あてですよあて(笑)
合田:(笑)
─(笑)ゆっきぃさんのが知りたかったですよね。
青松:お酒飲みそうな感じですよね。
合田:そうね、そうだよね。
青松:呑んでて欲しいですよね。
合田:これ撮ったあとすぐコンビニかけて行ってビールとか買ってて欲しいですね。

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以上 みんなの部門 前半5作品でした。
ここで、間にチャレンジ部門の発表を挟みたいと思います!
チャレンジ部門は、実は今回、2作品だけの応募でした。
しかしその2作品が力作揃いなんです!
早速、作品紹介に移りたいと思います。

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作品No.1『上には上がいる』
投稿者:ねこ型 さん

【 みどころ 】
「弱肉強食」と言うと怖いイメージがありますが、表情からしてどこか憎めないキャラクターたちなので、ジャクジャクの中でも個性の強いものが次々出てたり、へびが一番強いと思いきや、実はそうでもない、という、コミカルなストーリーを楽しんでいただけたらうれしいです。
合田:カラフルと言うか、サイケデリックというのがすごい、インパクトが強い一本でした。力作だと思います。
青松:素材もいろんな素材があって、楽しい感じで色々やっていただいて。みてて嬉しくなりました。
合田:よくぞ一人で頑張ったなという感じが伝わってきた気がしましたね。
─ ねこ型さんTwitterにもいらっしゃるんですが、上映のお知らせを見て募集期間も結構進んだところのタイミングで、ちょっとやってみようかなって言って、発信をしてくださりながら作品を作って下さって、ほんとに応募していただいてこの仕上がりだったので大変驚きまして...すごいと思いました。
合田:いろんな服装のジャクジャクが出てきてかっこよかったですね。DJが出てきたり。最後はもうジャクジャクでもヘビでもない子で終わるっていうのがまた、なんか良いなと思って。自分の世界に引き摺り込んで終わるっていう感じが。
─ ご自身の解釈だとジャクジャクがまだそんなに実は謎の存在だったりするんですけれども、キャラクターに仕立ててくれてすごいなと思いました。
青松:うんうん

【 質問 】「こま撮り」にこだわる理由を教えてください。「こま撮り」でしか表現できないことはどんなことでしょうか。
合田:やっぱりその、動かないはずのものが動き出す、映像でしかできない魔法が面白くてやっているってところはあるんですけど、それなんか言ってしまうとアニメーションもっていうことにもなってくるんですけどね。面白いねっていうところもあるんですけど。一つの世界を、今回ねこ型さんは一人でチャレンジして下さったけど、色んな人とあーだこーだと言いながら色んな技術やセンスが混ざり合いながら世界を作っていくっていうのが面白くてやっているというのがあります。
青松:単純に動けば面白いですもんね。普段動かないものが。一番のこだわる理由というと、楽しいところかなと思います。コマ撮りでしか表現できないというと難しいところもあるんですけど...うーん...ちょっと一年くらい考えないといけないかも(笑)
─ 深いテーマですよね。
青松:と思ったりすることもあります。
合田:掘り下げると色々あるんですよね。例えば質感が物語る何かとか、色々あるんですけど、ざっくり言うとアニメーションが面白いなということで。絵を描くのが好きな人はアニメーションで絵を描いて、コンピューターが好きな人はコンピューターでアニメーションを描いてっていう。モノを作ったり撮ったりするのが楽しいなって人はコマ撮りをやって...アニメーションが面白いなっていうジャンルに、技法があるっていうのも一つかなと思いますけどね。ざっくり言うと面白いからっていう感じかなと思います。面白くてもっと知りたいからやってるって感じですかね。でもねこ型さんのはボタンだったり布だったり、色んな質感があってまさにコマ撮りならではの映像だなって思いましたよ。
青松:そうですね。重力のない感じもすごいいいなって。ねこ型さん自身も楽しんでやってそうだなって思いました。同じ楽しみを共有できる人が一人増えたのはちょっと嬉しかったです。

=================================================
作品No.2『ジャクジャクじゃないよ』
投稿者:ふみこ さん

【 みどころ 】
ヘビにぎゃふんと言わすことはできるのか!?
リズムにのって楽しんでいただけたらうれしいです。
合田:うーん!楽しいですね!どうですか?こっちが本編ということで...
青松:(笑) どこスタートなんですかね?どこを起点に作ったんですかね、歌スタート?孔雀スタート?
─孔雀もいましたもんね...!言葉遊びをされてるんですよね。
合田:じゃくじゃくじゃく...くじゃく!?っていうのを見つけてから、ジャクジャクじゃないよってなってったのかな。これだけ楽しくわかりやすく見れるっていうのは、実はものすごくすごい事なんじゃないかなと思います。構成力。
─ふみこさんのジャクジャクとヘビの関係性みたいなのが、ちゃんとご自身で解釈されて、オチを作ってくれていたりするのですごいなと思って見ていました。
合田 青松:うんうん
合田:繰り返しだけど、最後ちゃんと楽しく、お花が咲いていたりだとか、隙がない感じがしますね。実はふみこさんと、この間ばったりお会いしたんですよ。
青松:ええ!街中でですか?
合田:街中というか、上映会があって、その時に声をかけてくださって、その時お話ししたんですけど。たくさんフリー音源を聴いて「これいける!」「これ歌ものいける!」ってなった音源を見つけて、そこに歌を乗せていったっていう。
青松:歌詞はなくて、音楽だけがあって...
合田:「このリズム、いける!」みたいなことで、そこにかえるぴょこぴょこって聞こえてきたんじゃないですかね?いける!てなったというのを伺いました。音楽作るの難しいですからね。フリー音源をフリー音源と感じさせない、まるでこの作品のためのような、ね。
青松:元からこの歌あるのかと思ったら、そうじゃないんですね。

【 質問 】健康のために何かしていることはありますか? コマ撮り関係なくて申し訳ございません。
合田:何もしていません!(笑)走ったりジム行ったりするの?
青松:そうですね、コロナの間にタバコやめてジム通いはじめました。ボクシング行ってます。
合田:ジム通い!へ〜。どれくらいの周期でいくの?
青松:週...5とかいきます。
合田:週5で!?すごい
青松:24時間いけるので、朝行ったりします。
合田:それはサンドバックみたいな感じ?(サンドバックを叩く動き)
青松:そうですそうです。サンドバック叩いて...今両手首やってて。地面に手つけないくらい痛い。あと左の脹脛ちょっとやってます(笑)
合田:(笑)健康のため!健康のためにやってますからね(笑)今健康になってる途中ですからね。
青松:一番効果があったのは、肩こりがなくなりました。
合田:みなさんサンドバック叩きに行きましょう!


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〜vol.2につづく〜
本記事は、2022年6月24日(月)にYouTube配信にて行われた、
【みんなの上映会withドワーフ】のイベントレポートです。
当時の配信やアーカイブを見逃した方はぜひご覧ください!

あなたのこま撮り、みせあいっこ。みんなの上映、with ドワーフ。
本イベントは、皆さんからオリジナル作品を募集し、 みんなで一緒に上映をみましょう、というYouTubeの配信企画です。
今回は『みんなの部門』と『チャレンジ部門』
2つの部門を設けました!
さらに、こま撮り作品であればOKの『みんなの部門』ですが、今回、テーマを設けてみました!テーマは『カラフル』です。
そして『チャレンジ部門』。テーマは『ジャクジャク』です。
上映には、ディレクター合田経郎、そしてゲストに、おそ松さんEDこま撮りなどを手掛けてきている、ドワーフの鬼才、青松拓馬監督を迎えました。
2022年4月25日〜2022年6月12日に募集期間を設け、
今回は10作品のご応募がありました。
”おうちじかんたのしいおじかん” をみんなでつくった思い出を振り返ります。
* * * * *
『みんなの部門』から5作品、『チャレンジ部門』から2作品をご紹介!
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作品No.1『mermaid』
投稿者:藤桃 さん

【 みどころ 】
“人魚姫が異なる選択肢をとっていたら”をテーマに制作しました。
プラ板やビーズなどの透明感のある素材を使って人魚姫の世界を表現しようとしました。
合田:儚い美しさがあって良いですね。半透明なものって案外使いにくい素材だと思うので。
青松:そうですね。
合田:すごくチャレンジングな作品ではないかと思います。でも、もうちょっと続きも見たい!っていう感じもしましたね。
─ ぜひ続きを作って欲しいですよね
青松:うんうん

【 質問 】キャラクターの動き方で最も気にかけていることはなんですか。ご回答、よろしくお願いいたします。
青松:キャラクターの性格とか、キャラクターの心持ちがどういうことかによって、せかせかした性格の人なのか、興奮している人なのかとかが動きに影響しているかなと思います。内面から考えることが多いかな、という感じです。
合田:うんうん、そうですね。藤桃さんもそうですし、セリフがなくて表現するのもアニメーションでは一つの手法かなと思うんですけど、そういう意味では動きで気持ちが伝わるようにというのは、なんかやりがいがあるよね。
青松:うんうん
合田:気持ちが伝わるにはどうしたらいいのかなっていうので、考えることが多いですね。

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作品No.2『カメレオン』
投稿者:飯田二歩 さん

【 みどころ 】
画用紙で作成したカメレオンで撮影して、AfterEffectsでカメレオンの型を切り取ってカラフルにしました。
合田:うーんカラフル!カラフルでした!飯田さんは前回、カニが出てくる作品を送ってくれまして。生き物の動きとかが気になるんだな、と思いました。AfterEffectsも使えてすごいです。
青松:はじめに見た時はコマ撮りかな?と思ったんですが、メイキングを見てなるほどと思いました。ああいうマスクの使い方もあるんだなと。色を変えるだけでなく、模様を映してみたり、空を映してみたり色々やりようがあるな〜と思って見ていました。

【 質問 】今回、私は四足歩行でのコマ撮りをしましたが、お二人は四足歩行でのコマ撮りをしたことがありますか。何かコツとかがありますか。
合田:ある?
青松:うーん、一回犬のキャラクターをやりました。コツというか、僕はアニメーターではなくお願いをするだけなんですが...。犬だったら犬らしく、猫だったら猫らしく、足の動きがどうなのか、背中から動いているかどうか...いろんな動物の動きをコマで送ってみれば、見えてくるものがあるのかなと思います。
合田:割と実際の動物の動きを参考にすることが多いのかなと思います。僕なんか、キリンっぽいやつとか、ヒョウみたいなのとか、ロボット犬みたいなやつとか色々やってますけど、アニメーターの方にお願いするときに共通言語とするのは「野生のキリンみたいに」とか。「〜〜みたいに」っていうのを引き合いに出して、それを共通イメージにすることが多いですね。

─実際にそのものの動きを参考に、動物らしい動きを作っていくって感じですかね
合田:そうだね。でもなかなか面白いモチーフだと思いますね、色のつく動物。
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作品No.3『おばあちゃんと撮りました。』
投稿者:Y.K. さん

【 みどころ 】
やっつけるところ
合田:本当におばあちゃんと撮ったのかな?一瞬チラリと手が...手が見えた気がしましたけど、あれはやっぱりおばあちゃんなのかな。
─ おばあちゃんなんですかね?
合田:ね。なんか自由でいいですね。
青松:うんうん
合田:最初どんどん傾いていくかな?どうなっていくんだろうか?おっ軍団が来たぞこれは繋がったら大変なことになるぞと思ったら、やっつけるということで...。驚きの展開が面白かったです。

【 質問 】アヌシーの天気はどんな感じでしたか?
合田:なんだって?
─SNSでも発信していたのですが、ちょうどドワーフのプロデューサーがフランスのアヌシー国際アニメーション映画祭に行ってたということで、質問をいただきました。
合田:アヌシーは大変天気が良く、と言いたいところなんですけど(笑)合田も青松もアヌシーには行ってなくて。現地からのレポートを日々見てるというだけでした。
─ 聞いたところによると、カラッと晴れた日ももちろん多かったようで、と思っていたら雨が降ってきて、天候が崩れた日もあったようなんですが、基本的に天気が良さそうでしたよ。
合田:アヌシーのアニメーションフェスティバルは四大アニメーションフェスティバルの1つで有名なフェスティバルなんです。アニメーションを作っている人や好きな人が世界中から集まっていて、行くと、俺も世界中のアニメーションを作ってる人の仲間なんだと思って楽しい気持ちになりますので、皆さんもぜひ作品を作ってアヌシーに行っていただければと思います。

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作品No.4『サプラ〜イズ』
投稿者:A.K. さん

【みどころ】
塗り分けたところ
合田:さっきのおばあちゃんと作ったやつ、タワーになってた同じ子が出てきた感じしますね。連作なのかな。
─ そうかもしれないですね。あの三角の子が。
合田:三角の子がまた出てきましたね。これはおばあちゃんとは違う、家族での応募かもしれないですね。塗り分けたってなんだろう。あのカードを塗り分けた?
─ そうですね。ちょうどA.K.さんからの質問にも関係するかもしれないんですけど、カードをいっぱい描いてくれてそれの色の塗り分けをするのが大変でしたと。

【 質問 】色をいっぱい使うのは大変でした。青松さんはどうやってキレイな色の組み合わせを考えているんですか?
合田:確かに。
青松:そうですね。なんとなくベースの色があって、黄色とピンクなんですけど、それをどこに置くか決めて、あとを決めていく。伝わりますかね。
合田:ここにピンクの顔の子がいますけど、まず最初に顔をピンクと決める、じゃあ体は何色だろうって色を置いておくってことですか。
青松:そうですね。
合田:好きな色が黄色とピンク?
青松:そうですね。黄色とピンクの色が好きというより組み合わせが好きなんです。この子はちょっと違いますけど。
合田:黄色がないけれども。
青松:ないけど。まず黄色とピンクのやつを作って、横に並べて、違う色を足していく、みたいな。
─青松さんの考えのベースには黄色とピンクが常にあるってことですか?
青松:そうですね。
─おお。
合田:ほーう。
─それは好きだからって感じですか?
青松:それもあるんですけど、赤と青と黄色があって、その隣にピンクがあって、被らない色を置いて行くっていう。で、まず、黄色とピンクをおくという。わかります?
合田:それが自分的主役カラーなんだ。それじゃあ、自分にとって主役級の色を持っておくと色を探して行くのが早いんだ。
青松:そうですね。先に決めちゃう。赤って決めて、ここと、ここと、ここは赤。だいたい感覚で先に決めて、横は違う色を置いていく。
合田:そうだよね。ああいうの難しいよね。あ、しまった!暖色系集まっちゃった!ってことが起こったりするし。なんか赤いのが並んじゃったみたいなことが起こったりしそうですけど、まず好きな色をいいとこに置いて、あとは何を入れていくか。
─ 全体の中でのバランスで、最初にメインになる色、使いたい色を置いて、組み合わせやバランスをどんどん考えていく。パズルみたいにですね。
青松:うんうん。そうですね。自分のやり方はそんな感じです。合田さんは何か色彩についてありますか?
合田:うーんえっと、昨今デジタルで色を探れるので、それはほんと色探しについては便利だなと思うんですけど...なぜかその、黒目が青いっていうのが、何かしらのコンプレックスかわからないんですけど。目が青いっていうのが好きで。それを置いた時にしっくりくるかっていうのを、最終的にはそういうところに行っちゃいます。不思議ですね。でも割と自分的には現実的にありそうなものとして色を選んでるって感じが多いかもしれないですね。

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作品No.5『週末』
投稿者:ゆっきぃ さん

【 みどころ 】
晴れ
合田:ん!?
青松:!!
合田:2秒!?しかもコマ撮りなのか...コマ撮りなんだろうな。ちょっとずつカメラを移動させていってるのかな?もっかい見てみてもいいですか?
ーーもう一度週末を上映ーー
合田:速い!短い!よっぽど空が綺麗で気持ちよかったんでしょうね。あのTシャツはよそのお家のものだったんでしょうか。
─ そうなんでしょうか?
青松:それだったらちょっとわかります(笑)撮りたくなる気持ち。
合田:今日はなんだか気持ちがいいな〜と思って、おいおいあのTシャツなんなんだ〜!?ずいぶんリンクしてるぞ!?と思って撮っちゃおうかなっていうのは、なんかそこで高ぶる気持ちはわかる気がしますね。でも、人のおうちの洗濯物だぞ!っていうのも若干気になるっちゃ気になるね...
青松:うん...

【 質問 】一番好きな食べものはなんですか?
合田:なにっ!?
青松:ゆっきぃさんは何か好きな食べ物あるんですかね?
─ ゆっきぃさんいらっしゃいますかね?もし、いたら教えてください。
合田:うーん、なんかありますか?
青松:僕は焼肉ですね。
合田:そうか。焼肉ね。カルビくんでもお馴染みのね。みなさん、カルビくんで検索してください!
ーー青松監督、『ニクいよっ!カルビくん〜煙が目にしみる〜』はこちらから!
合田:もう言うと自分が寂しくなるんですけど、しらすおろしが好きです。なんかさっぱりしすぎててガッツがない人みたいなんですけど...。
─ 暑いですもんね。夏良いですよね。
合田:そうですね。(青松さんへ)お豆腐熱は?
青松:お豆腐食べます。
合田:毎日?
青松:ほぼほぼ毎日。週に2、3回。
─それは健康のために食べてるんですか?
青松:いやいや、あてですよあて(笑)
合田:(笑)
─(笑)ゆっきぃさんのが知りたかったですよね。
青松:お酒飲みそうな感じですよね。
合田:そうね、そうだよね。
青松:呑んでて欲しいですよね。
合田:これ撮ったあとすぐコンビニかけて行ってビールとか買ってて欲しいですね。

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以上 みんなの部門 前半5作品でした。
ここで、間にチャレンジ部門の発表を挟みたいと思います!
チャレンジ部門は、実は今回、2作品だけの応募でした。
しかしその2作品が力作揃いなんです!
早速、作品紹介に移りたいと思います。

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作品No.1『上には上がいる』
投稿者:ねこ型 さん

【 みどころ 】
「弱肉強食」と言うと怖いイメージがありますが、表情からしてどこか憎めないキャラクターたちなので、ジャクジャクの中でも個性の強いものが次々出てたり、へびが一番強いと思いきや、実はそうでもない、という、コミカルなストーリーを楽しんでいただけたらうれしいです。
合田:カラフルと言うか、サイケデリックというのがすごい、インパクトが強い一本でした。力作だと思います。
青松:素材もいろんな素材があって、楽しい感じで色々やっていただいて。みてて嬉しくなりました。
合田:よくぞ一人で頑張ったなという感じが伝わってきた気がしましたね。
─ ねこ型さんTwitterにもいらっしゃるんですが、上映のお知らせを見て募集期間も結構進んだところのタイミングで、ちょっとやってみようかなって言って、発信をしてくださりながら作品を作って下さって、ほんとに応募していただいてこの仕上がりだったので大変驚きまして...すごいと思いました。
合田:いろんな服装のジャクジャクが出てきてかっこよかったですね。DJが出てきたり。最後はもうジャクジャクでもヘビでもない子で終わるっていうのがまた、なんか良いなと思って。自分の世界に引き摺り込んで終わるっていう感じが。
─ ご自身の解釈だとジャクジャクがまだそんなに実は謎の存在だったりするんですけれども、キャラクターに仕立ててくれてすごいなと思いました。
青松:うんうん

【 質問 】「こま撮り」にこだわる理由を教えてください。「こま撮り」でしか表現できないことはどんなことでしょうか。
合田:やっぱりその、動かないはずのものが動き出す、映像でしかできない魔法が面白くてやっているってところはあるんですけど、それなんか言ってしまうとアニメーションもっていうことにもなってくるんですけどね。面白いねっていうところもあるんですけど。一つの世界を、今回ねこ型さんは一人でチャレンジして下さったけど、色んな人とあーだこーだと言いながら色んな技術やセンスが混ざり合いながら世界を作っていくっていうのが面白くてやっているというのがあります。
青松:単純に動けば面白いですもんね。普段動かないものが。一番のこだわる理由というと、楽しいところかなと思います。コマ撮りでしか表現できないというと難しいところもあるんですけど...うーん...ちょっと一年くらい考えないといけないかも(笑)
─ 深いテーマですよね。
青松:と思ったりすることもあります。
合田:掘り下げると色々あるんですよね。例えば質感が物語る何かとか、色々あるんですけど、ざっくり言うとアニメーションが面白いなということで。絵を描くのが好きな人はアニメーションで絵を描いて、コンピューターが好きな人はコンピューターでアニメーションを描いてっていう。モノを作ったり撮ったりするのが楽しいなって人はコマ撮りをやって...アニメーションが面白いなっていうジャンルに、技法があるっていうのも一つかなと思いますけどね。ざっくり言うと面白いからっていう感じかなと思います。面白くてもっと知りたいからやってるって感じですかね。でもねこ型さんのはボタンだったり布だったり、色んな質感があってまさにコマ撮りならではの映像だなって思いましたよ。
青松:そうですね。重力のない感じもすごいいいなって。ねこ型さん自身も楽しんでやってそうだなって思いました。同じ楽しみを共有できる人が一人増えたのはちょっと嬉しかったです。

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作品No.2『ジャクジャクじゃないよ』
投稿者:ふみこ さん

【 みどころ 】
ヘビにぎゃふんと言わすことはできるのか!?
リズムにのって楽しんでいただけたらうれしいです。
合田:うーん!楽しいですね!どうですか?こっちが本編ということで...
青松:(笑) どこスタートなんですかね?どこを起点に作ったんですかね、歌スタート?孔雀スタート?
─孔雀もいましたもんね...!言葉遊びをされてるんですよね。
合田:じゃくじゃくじゃく...くじゃく!?っていうのを見つけてから、ジャクジャクじゃないよってなってったのかな。これだけ楽しくわかりやすく見れるっていうのは、実はものすごくすごい事なんじゃないかなと思います。構成力。
─ふみこさんのジャクジャクとヘビの関係性みたいなのが、ちゃんとご自身で解釈されて、オチを作ってくれていたりするのですごいなと思って見ていました。
合田 青松:うんうん
合田:繰り返しだけど、最後ちゃんと楽しく、お花が咲いていたりだとか、隙がない感じがしますね。実はふみこさんと、この間ばったりお会いしたんですよ。
青松:ええ!街中でですか?
合田:街中というか、上映会があって、その時に声をかけてくださって、その時お話ししたんですけど。たくさんフリー音源を聴いて「これいける!」「これ歌ものいける!」ってなった音源を見つけて、そこに歌を乗せていったっていう。
青松:歌詞はなくて、音楽だけがあって...
合田:「このリズム、いける!」みたいなことで、そこにかえるぴょこぴょこって聞こえてきたんじゃないですかね?いける!てなったというのを伺いました。音楽作るの難しいですからね。フリー音源をフリー音源と感じさせない、まるでこの作品のためのような、ね。
青松:元からこの歌あるのかと思ったら、そうじゃないんですね。

【 質問 】健康のために何かしていることはありますか? コマ撮り関係なくて申し訳ございません。
合田:何もしていません!(笑)走ったりジム行ったりするの?
青松:そうですね、コロナの間にタバコやめてジム通いはじめました。ボクシング行ってます。
合田:ジム通い!へ〜。どれくらいの周期でいくの?
青松:週...5とかいきます。
合田:週5で!?すごい
青松:24時間いけるので、朝行ったりします。
合田:それはサンドバックみたいな感じ?(サンドバックを叩く動き)
青松:そうですそうです。サンドバック叩いて...今両手首やってて。地面に手つけないくらい痛い。あと左の脹脛ちょっとやってます(笑)
合田:(笑)健康のため!健康のためにやってますからね(笑)今健康になってる途中ですからね。
青松:一番効果があったのは、肩こりがなくなりました。
合田:みなさんサンドバック叩きに行きましょう!


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〜vol.2につづく〜
キャラクター開発と、こま撮りアニメーションを制作するスタジオ「ドワーフ」です。